2016年4月25日月曜日

2016.04.25 根本さんの甲虫ノート

 本年は暖冬で冬物が売れず、ユニクロも大赤字になるほどだった。サクラの開花も例年よりも早かったのだが、四国・九州では関東より遅れ、大雨が続いた上に熊本では大地震も起き、ここ数年日本列島は災害列島となっている。
 家で飼っているオオクワガタとヒラタクワガタも3月末位から室温が20°c以上になると動き出し、エサも少々だが食べている。4月に入ると気温がいっきに上がり、20°~25°cという最高気温を記録するようになった。昨年は、4月23日から大池に行きはじめたので、今年もその辺りを目安に甲虫の調査を始めようと思っていたのだが、なかなか条件がそろわずいけないでいた。

4月25日(月)晴れ時々曇り 10°c~23°c

 4月23日(土)に「宍塚の自然と歴史の会」のTさんから℡があり、宍塚からは大池を挟んで反対側(南側)の上高津貝塚近くの宍塚地内で、クリストフコトラカミキリらしきものの写真を撮ったとの事。
 クリストフコトラカミキリと言えば、私が相模湖町の景信山(かげのぶやま)付近へ行くようになった理由の一つだ。近年では、首都圏近くでは確実にいると言えるのは、ここくらいしかないという話をベテランマニアから聞いたためだった。しかし、あの付近には50回位行っているのに、全く見ることができなかったカミキリだ。それがまさか大池付近にいるはずもないと思っていたので、キスジトラの間違いではないかと思ったが、昨年のクビアカトラの事もあるので、Tさんと行ってみることにした。
 宍塚のバス停近くで待ち合わせをしてPM12:00頃に会った。すぐに写真を見せてもらったが、間違いなくクリストフコトラカミキリがそこに写っていた。私の普通のデジカメと違って、立派な望遠レンズのついたデジタル一眼レフカメラなので、写真の出来がまるで違う。これならば接写の必要がないので、撮影は楽だろうが、トラカミキリの仲間は小型の上動きが速い。ズームにすればするほどとらえるのは難しいだろうから、これはこれで大変だ。
 それにしても昨年のクビアカトラといい、今回のクリストフコトラにしても今では珍しい種で山梨や秩父でさえそう採れない種だ。それが、こんな身近に生息していようとは夢にも思わなかった。
 Tさんの車に乗せてもらい現場へと向かう。宍塚のバス停付近から土浦岩井線に出て、少々行ったところで雑木林の中に入っていく。付近には住宅もあり、そう林の奥へ入っていくという感じではない。出発点からは2.5km位の所だ。宍塚・上高津・下広岡の境界線あたりで、これならば宍塚バス停からもイオンモールからも歩いて行ける所だ。真夏の暑さの中、山道を4~5km位は歩いているので、往復してもそう大変ではない。
 現場は、「宍塚の自然と歴史の会」の所有地なので、200坪ほどの雑木林がきれいに整備されている。間伐や下枝切り、下草刈りまでされていて、本来の昔ながらの雑木林となっている。入ってすぐの所に60cm程に切られた伐採木があり、コナラ、ヤマザクラ、スギなどが30本程ある。早速、2人でコナラ材を中心に見ていく、時刻はPM12:30くらいで陽光も照りつけかなりいい感じだ。クロハナムグリが産卵に来ていて、ざっと見ても12~13頭くらいはいた。通常、コガネ、ハナムグリ、カナブンは腐葉土に産卵するが、これだけは別だ。スギの伐採木には、おなじみのヒメスギカミキリが多数来ていた。早出のカミキリの代表格なので、出現期が例年より少々早い程度だ。
 クリストフコトラを見つけようとコナラ材をみていると、Tさんがすぐに1頭見つけた。しかし、思っていたよりも方が小さい上に動きが非常に早い。積み上げられた材の上や間を移動するのでネットが使えない。仕方なくしばらく見ていると姿を消してしまった。それから15分後位に、またTさんがクリストフコトラを見つけた。私は老眼がひどく、老眼鏡も持っていたのだが、これだと全体を見渡せないので、どうもこういった場所は苦手だ。しかもクリストフコトラは想像以上に小さく動きが速い。しかし、運よく私のいる方へ向かって来る。こうなったら、手で捕まえる方が確実だ。近くなので老眼鏡でもよく見える。こういった時は迷いなく捕まえるのが一番だ。親指と薬指に唾を付けて一気に捕まえる。ここは長年の経験、うまく捕まえた。通常ならこのままサイドバッグの中なの毒管にいれておしまいなのだが、Tさんが撮影用の小型のビニール袋を広げてきてくれた。「いいです。」とも言えないので、入れたつもり指にくっついて離れない。バタバタしている間に飛んで逃げてしまった。まあ、こういう事もよくあるので何とも言えないが、その姿ははっきり確認し、クリストラコトラであるのは間違いなかった。
 その後も陽光はよく当たっていて、クロハナムグリやカミキリモドキなどが次々やってくる。PM1:00近くに鶴田さんが見つけたとの事。これは出てきた場所がよく、ネットで捕ってビニール袋に入れた。大きさは10mm前後で図鑑のアベレージサイズよりは小さいが、今日来た中では一番大きかった。カミキリに限らず甲虫は蛹化の早いもの程小型なので、今はまだ出始めといった所だ。
 ただ、この頃からクモがかかり出し陽光がさえぎらるようになった。PM2:00くらいまで粘ったが、ヒメスギカミキリさえ極端に少なくなった。仕方なく、本日の採集はここまでとなった。Tさんが捕まえたクリストフコトラをもらい毒管にいれたが、マニアというものは確実に自分一人だけで捕まえないと満足がいかない。ただし、ここに確実にクリストフコトラが、交尾や産卵にやって来ることはわかったので、次回が楽しみだ。
 帰りにTさんと別れてからまだ時間があったので、一応、いつものコースを歩いてみたが、ヒメスギカミキリとトラフコメツキ(写真1,2)、


ヒラタアオコガネ(写真3)
位で大したものはいなかった。それにしても、クリストフコトラカミキリを逃したのは何としても悔やまれてならない。これがマニアの変質狂的なところだ(写真4,5,6)。
  
ウワミズザクラも咲いていたが(写真7)、
クロハナムグリだけだった(写真8)。



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