2015年5月11日月曜日

2015/05/11 根本さんの甲虫ノート

5月11日(日) 晴れ 16℃~24℃
 今日も狙いはトラカミキリだ。とにかく1週間で全く状況が変わってしまうので、これだけの材がある内になるべく多く来たいが、仕事や天気などの都合もあり、今日も少し無理をして来てみた。着いてすぐクヌギなどの伐採木を慎重に見て回る。時間はAM11:00だが太陽はすでに頭上にあり、陽光は充分だ。太いクヌギに目をやると、ツマグロハナカミキリらしきものがいた。今日の出だしは順調と思い近づくと、ただのジョウカイボンだった。(写真Ⅲ1) 

 ツマグロハナの大型のものとジョウカイボンの小型のもの、またヒメジョウカイは見た目はよく似ている。私のようなマニアでも騙されるのだから、一般の人にはわからないと思う。甲虫に限らず昆虫にはこうした擬態をしたものが多い。さまざまな太さの材を見ていくのは、目も神経もかなり疲れる。少しすると今度はオオスズメバチが現れた。虫よけスプレーをしているので刺される心配はないが、なかなか立ち去らないので、ネットで捕まえ踏み殺した。樹液や伐採木に来るので甲虫マニアにとっては天敵だ。トラカミキリやハナカミキリに比べると、飛ぶ速度も遅く、天敵もいないためか、人の体近くによく来る。ネットで捕まえるのは楽で、邪魔なときは殺すことにしている。(写真Ⅲ2)

 今日はここで定点採集をすることにしているので、1時間ほど見て回ったが、ゴマフカミキリ位しかいない。前回、クビアカトラとキスジトラが来た太いクヌギの伐採木が重なった辺りを中心に見ていくと、(写真Ⅲ3)

 ハイイロヤハズカミキリを見つけた。マダケの伐採木も多いので、これに来たものが偶然クヌギの材の上に出てきたのだろう。(写真Ⅲ4-6) このカミキリは動きが遅いので簡単に捕まえられるが、見た目に似合わずかなり飛ぶので、ネットを使って採集した。


    
 その後もかなり粘ったが、中々甲虫が来ない。この間、ずっと直射日光を浴びているので、気温の割には暑いし、神経を集中しているので疲れる。PM1:00近くになった頃、念願のキスジトラカミキリが伐採木の太い部分に飛来した。型もよくこれは何が何でも捕まえるぞと思って、慎重に近づくが、材の下側へ回ってしまい姿を追うこともできない。しばらく様子を見ていると、うまい具合に、こちら側へ出てきたが、ネットを動かした途端、飛び去ってしまった。トラカミキリを捕まえるのは本当に難しいと思いながら、細い材や枝の部分へ移動すると、枝の付近をかなりのスピードで飛んでいるものがいる。とっさにネットですくうと小型のキスジトラカミキリが入っていた。(写真Ⅲ7-9)


   
 前回から数えると4頭目でやっとキスジトラが採集でき、やれやれ、これでやっと苦労が報われたと思った。今までは、枝の方は余りよく見ていなかったので、そちらの方もよく見ることにした。(写真Ⅲ10)

 するとすぐにエグリトラカミキリを見つけた。枝の方はネットの入れようがないので15分程チャンスを待っているとうまい具合に目の前の障害物がないところに出てきたので、ネットを使った採集した。(写真Ⅲ11-12)

  
 2時を少しすぐ立頃、再び太い伐採木の方へ移り見ていると、小型のカミキリらしき甲虫が材の陰になっている部分に飛来した。小さいうえに動きが早くカミキリかどうかも分からない。とにかく、これは逃がせないと思い、何度かネットを下に入れようとしたがうまくいかない。もうこうなったら感で、やるしかないと決め、少々強引にネットですくい上げた。入ったかどうかも分からないままネットの中を覗くと、かなり小型だがクビアカトラカミキリだった。前回採集したものの半分くらいの大きさだが、前胸の赤い色が印象的だ。(写真Ⅲ13-14)

  
 うれしいというよりも、驚きの方が大きかった。たったの5日間のうちにクビアカトラが2頭も採れるとは夢にも思わなかったので、とにかく驚いた。複数のクビアカトラが採れたという事は、この里山には確実にクビアカトラが分布しているという事だ。これまでも、いい状態の林で他のトラカミキリはかなり満たし、採集もしたが、これまでは全く見たことがなかったし、いるとも思っていなかった。また、これだけいいクヌギ材があったればこそなのだが、一体今までどこでどれだけの数のものが世代を重ねてきたのかと思うと、この里山の生態系の深さに驚かされる。結局、その後は何も目ぼしいものは来なくなったので、PM3:30にここを離れたが、前回同様やはり日照のあるPM1:00~PM3:00位の間が、この場所ではトラカミキリが来るピークのようだ。気温や標高、どのような材なのかで変化はあるが、景信山や陣馬山でも代替出現する時間帯は変わらない。ハナカミキリなどは、山梨県でもAM10:00~PM3:00位が多いが、条件によって違うので断定はできない。
 その後は、いつものコースへ戻り、ゲンベーヤマ付近まで行ってみたが、ゴマフカミキリやクロハナムグリなど普通種ばかりだったが、カミキリモドキや小型のコガネ・ハムシなどは例年通り出ていた。また、前回同様ツマグロハナカミキリもハルジオンの花上で3頭見つけたが採集はしなかった。(写真Ⅲ15-17)


   


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