2014年7月29日火曜日

2014/07/29 根本さんの甲虫ノート

7月29日(火) 晴れ時々曇り 24~32℃
残念ながら、写真は添付されていませんでした。
 やっと梅雨明けしたと思ったら猛暑となった。今日は暑さもそれほどでもないので大池に行ってきた。甲虫でもあまりの暑さは苦手なのだ。もう時期とすると平地での甲虫のピークは過ぎているし、特に暑い日中は甲虫の姿は余りない。セミは頭に来るほどいるのだが、コクワやカナブンの姿さえなく、やはり日中はもう無理かと思った。しかし、よく見ていくとそれなりにいる事はいる。まず、オニグルミのある広場とプレハブ小屋付近の伐採木から見ていく。伐採木の方は、すっかり雑草に覆われてしまって採集にならないので、その周辺を探っていく。相変わらずハムシは多いが、葉上でアオドウガネを見つけた。(写真①)園芸ブームの街なかには多いが、この辺で見ることは余りない。腐葉土や堆肥で幼虫が育つコガネ、カナブン、ハナムグリ、カブトムシなどは山や林よりも農家が多い人里付近の方が多くいる。甲虫が激減した愛宕山でも畑は多いので、今でも夕方から夜にかけては街灯などにカブトムシとコガネは多く来る。しかし、どういう訳かカナブン・ハナムグリには余り屈光性はない。
 次にオニグルミのある広場付近を探る。この付近はオニグルミの大木だけで10本くらいあるし、コナラ、クワ、エノキ、ネムノキなど種類も豊富だ。コナラにはシロスジカミキリのつけた産卵の後があり、そこから樹液が出ているので、(写真②)カブトやクワガタが来ていることもあるのだが、今日は空振りに終わった。また、若い小さな木は根元付近から樹液を出していることが多く、(写真③)思わぬ種に出くわすこともある。
 次に前回トラフカミキリが多く来ていた大きなクワの木を見てみる。クワにはお馴染みのキボシカミキリが2頭(写真④)いたが、トラフがなかなか見つからない。しばらく見ていると、大きな食痕から樹液があふれている所で1頭見つけた。(写真⑤)すでに、後脚が脛節から無く動きも遅い。そのお蔭で接写もできたのだが、もう産卵を終えて弱っている♀のようだ。しばらく見ていると、かなり上部にもう1頭発見した。こちらは動きが早く、どんどん上へあがって行ってしまい見失った。このクワノキは大池付近では一番大きく(写真6)、食痕などから大量の樹液が出ていて、(写真⑦・⑧)2~3秒に1度くらいの割合でポタポタと樹液を下に垂らしているところなどもある。結局、今日確認できたのはこの2頭だけでもうトラフの出現のピークは過ぎたようだ。またこのすぐ脇にあるエノキ上部には、7~8頭のタマムシが飛んでおり、少し出が早いように感じた。
 その後はいつものコースへ戻る。ヤマブドウの葉には、マメコガネのペアが多く、(写真⑨)かなり食害されている。またクワの葉や他の雑草にはチャバネツヤハムシ(写真⑩)とタマアシトビハムシ(写真⑪)が多い。途中にあるセンノキでも、かなり太いものにセンノカミキリのペアがいた。(写真⑬)例年、この木に馳せんのが来るのだがどういう訳か前回はいなかった。センノキは、大きなものでもせいぜい2.5mほどにしかならないものが多いのは、このカミキリに食害されることが多いからだ。実際には20m近い大木になるのだが、里山や低山地のセンノキは、このセンノカミキリにやられるものが多く、大木になったセンノキは余り見ない。センノキの若木には鋭い1cm以上のトゲが多数ついているので、里山や林に入る場合は気をつけないと大変なことになる。また、この木は正確にはハリギリといい、鋭いトゲは成長すると無くなってしまう。大木は東北地方の山地帯に多い。(写真⑫が抜けている。)
 その後は、大池までの農道を行くが、この最も人通りの多い道でも太いコナラは多いので、樹液の出ている場所さえ知っていれば、クワガタやカブトムシは結構いる。よく見ていけばシロスジカミキリの産卵孔から樹液の出ている木も多く、(写真⑭・⑮)昼間でもクワガタやカブトムシが来ていることもある。ゲンベーヤマ付近は最近整備されいい状態になっているので、かなり奥まで入れる。(写真⑯)ノコギリクワガタは長い間見ていないが、コクワガタはかなりいる。この日も型のいいコクワの♂を見つけたが、接写の不可能なところだったのでそのままにしておいた。ゲンベーヤマというと、例のヤツメカミキリがまず頭に浮かぶので、今回もヤマザクラをよく見ていくと、その中の1本に交尾中のペアを発見した。(写真⑰・18)単独だと接写はおろか採集するのも難しいほど敏感なのに、交尾中は全く動かない。他のカミキリもそうなのではなく、種類によって異なる。このヤマザクラも枯れている部分もあるが、まだ生きている木だ。脱出孔も無く、ほかの枯れたものよりずっと太い。はたしてヤマザクラを枯らす主因が、ヤツメなのかどうかは判然としない。
 その後は林の中へ入っていったが、以前クワガタやカブトムシのよくいたいくつかのポイントを回ってもカナブンさえいない。この林の状況は10数年前からほとんど変わっていないので、やはり温暖化等の外的要因なのかとも思うが、一方でなんでこんなところにいるのかと思うような種にも毎年出会うので、そう簡単に原因が分かるはずもない。途中の倒木上でアカハラケシキスイ2つを見つけ1頭採集した。(写真⑲・⑳)この倒木は、まだ枯れた葉がついているので、ここ半年くらいの間に倒れたと思われるが、もうあの小型のアリが多数来ている。(写真㉑)普通ならカミキリなどが来ていてもいいはずだが、これだけのアリがいると甲虫は寄り付かないだろう。また、ここから20mほど先に会った大きな腐朽木を持ち上げて見ると、下からオオアトボシアオゴミムシが出てきた。(写真㉒・㉓)すぐに捕まえはしたが、ゴミムシ特有の臭いガスを浴びてしまった。その後も、甲虫のいそうなポイントを見て回ったが、コフキコガネ(写真㉔)とノコギリカミキリがいただけだった。
林の出口付近の折れたクワの枝で今年初めてのビロウドカミキリを見つけ慎重に採集した。(写真㉕)このカミキリも以前は普通種だったが、最近では山梨県当たりでもあまり見なくなった。ここ大池ではヤハズカミキリと共に広範囲に分布している。この出口付近にはクヌギの大木が多く、(写真㉖・㉗)クワガタやカミキリを毎年多く見つけているので慎重に見ていく。その中の1本で良型のコクワガタの♂を発見。(写真㉘・㉙)今更採るものでもないので接写だけにしておいた。通常コクワやノコギリクワガタは、人の気配に敏感ですぐに下草に落ちてしまうが、こいつは全く平気でこの後もクヌギの木を堂々と登って行った。このころにはじかんも6じを回り、クワガタが出てくる頃なので、しばらく粘って見ることにした。クヌギやコナラは大木になると木の上部に樹液を出していることが多いので、中々甲虫を見つけるのは難しいが、何本かのものは幹の下部にも出しているものもあるので、(写真㉚)そういった木を慎重に探っていくと、下草の笹で見えなかったクヌギの根元付近で良型のカブトムシの♂を見つけた。(写真㉛)ここは多量の樹液を出していて、糖分が白く固まっているほどだ。林道から中に入ったところなので人の目にも付きにくい。但し、笹がかなり深くジョロウグモの巣も多いので、普通の人では入りにくい場所だ。一応、接写だけぢた後によく調べてみると、カブトムシの他にコクワガタの小型の♂2頭、♀1頭、最近の大池では珍しいオオキスイ2頭がいたが、撮影だけにして帰途に就いた。



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