2014年4月24日木曜日

2014/04/24 根本さんの甲虫ノート

4月24日 晴れ 18℃~23℃(写真Ⅰ)
 今年初めての採集に大池に行ってきた。今年は冬は寒い日が続き、雪も各地で史上最高の積雪を観測するなど、数10年ぶりの大雪となった。しかし、4月に入ってからは、気温も例年並みとなり、この日もシャツだけで済む程、気温もあがった。
 今までは、5月のゴールデンウィーク明けから、大池に入っていたが、この時期に入ったことが無かったので、かなり早いのだが入って見ることにした。
 コナラの木は、地味な房状の花が満開だが、虫の姿は全くない(写真①)。
 
 草花は思ったより、かなり成長していて(写真②)、ハムシが5~6頭いた。

 また、雑草の群落に、オオアカマルノミハムシのペアが10数匹いたが(写真③)、ここだけにしかいないので、この雑草 (注:センニンソウ)の葉しか食べないものと思われる。ハルジオンは、まだ、20cm程だが、花は咲いていて、早出のものとしては代表的なモモブトカミキリモドキが沢山いた。ほかにも、花が満開の低木はあるのだが、甲虫の姿は全くなかった(写真④)。
オオアカマルノミハムシ
モモブトカミキリモドキ
 一応、周辺の木や草上は見たので、いつものようにオニグルミのある広場へと向かった。ポイントとなる木は、まだ芽を吹いたばかりで、甲虫は期待できそうになかったが、ふと見ると、プレハブの作業小屋の脇に新しい伐採木があるのではないか(写真⑤)。じっくり見て回ったが、まだ、食痕すらないので、時期が早すぎたようだ。5月下旬以降は、期待できるが、何かに使うようなので、それまで残っているかが問題だ。

 この付近にも、ハムシとカミキリモドキだけで、コガネやハナムグリすら出ていないので、今日は駄目かと思いながら、いつものコースへ戻った。伐採された新しい枝(写真⑥)やウワミズザクラの花(写真⑦)が満開なのだが、コメツキ位しかいなかった。


 まあ、早いとわかっていて来たのだから、久しぶりに自然を楽しめただけでも良かったなどと思いながら、ふと目をやると、中型のカミキリがいるではないか。黒いからだにはっきりと黄色の斑紋が二つある。見たことのないカミキリなので、興奮して、手でとろうかと思ったが、こういう時にこそ落ち着いて行動しないと失敗する。このような失敗は何度もしているので、まずは、下をネットでカバーしてから写真を撮り(写真⑧)、ゆっくりと捕まえた。毒管のフタをして一安心と思ったら、毒管に酢酸エチルを入れてくるのを忘れたことに気付いた。
スギカミキリ
 あらためてじっくり見てみると、どうも、小型のスギカミキリではないかと思った。通常、スギカミキリは、二回りほど大きく、4つの黄色い斑紋があるのですぐ分かるが、カミキリの色彩変種は非常に多いので、同定するのが難しいものが多い。後で、図鑑で確認すると、やはりスギカミキリだと分かった。杉の木にスギカミキリ。何の不思議もないだろうと思うかもしれないが、私がもっている標本は3頭だけ。しかも、37~38年前のものだ。その間、全く見かけたことすらない。杉や松にくる甲虫はいるが、種類が少なく、普通種ばかりだ。特に、杉の生木に来るものは、2~3種位しかいない。伐採された杉なら、ヒメスギカミキリという、数の多さではトゲヒゲトラカミキリと1~2位を争うものがいるが、それでも、種類は限られる。従って、多くのマニアはスギやマツをじっくり見ることなどほとんどない。そうしたマニアの性向のせいもあるのかも知れないが、おそらく、これだけ早く出現し、しかも生木にしか来ないということが、あまり知られていないという事が、2番目の理由かもしれない。何にしても、実に懐かしいカミキリを採集できたので、これだけでも大池まで来たかいがあったと言っても、大袈裟ではない。
 その後もいつものコースを行く。これといったものには出会わなかったが、林道の途中でモグラの死体を見つけた。これはしめたと思いよく見てみると、マエモンシデムシ(写真9,10)が来ていた。これも20年ぶりくらいに出会った種だ。オオヒラタシデムシは多いが、このような種が大池にいるとは思っても見なかった。モグラの死体をひっくり返すと、更に、もう1頭マエモンシデムシとセンチコガネが来ていた。このセンチコガネも、オオセンチコガネ程ではないが、かなり輝くパープル系の色をしていた。つやのない青みがかったものは大池にもそこそこしるが、このような色彩のものは初めて見た。

マエモンシデムシ
 その後もいつものコースを行くが、目ぼしいものはおらず、低木の花にモモブトカミキリモドキ(写真11)が20頭ほどいたのと、クヌギの太い倒木にニジイロゴミムシダマシがいただけだった。コナラの花はどれも満開だが、クヌギ(写真12)は終わりで、枯れた花が多数ついているが、どちらにも甲虫の姿は全くなかった。また、ウワミズザクラは、いかにも甲虫が来そうな白い房状の花を多数つけているのだが、カミキリモドキとコメツキが来ていただけだった。愛宕山のウワミズザクラには、トゲヒゲトラカミキリが多数きているのだが、これも全くいなかった。早出の代表のような小型のコガネやハナムグリもおらず、やはり、まだ早すぎると思いながら帰途についた。
モモブトカミキリモドキ
クヌギ

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