2013年7月1日月曜日

2013/07/01 根本さんの甲虫ノート

7月1日(月)曇り 20℃~27℃
 2週間ぶりに大池へ行ってきた。今年は天気が極端に変わるので、採集にも余り行けない。今日は曇りで、途中、少々雨が降ったが5時頃には薄日もさしてきた。
 まず、先日みつけたオニグルミの伐採木へと向かう。直径30cm位の絶好な産卵場所と思われる幹の部分にはヒメサクラコガネがいただけだった。先日もそうだったのだが、太い幹より細い枝の部分にカミキリやゾウムシが集中している。これはブリーディングをやっている人にはわかるのだが、甲虫、特に、クワガタなどは店で売っているカラカラに乾燥させた材には産卵しない。このような材は底面部の皮をはぎ、2日間位水につけて置かないと使い物にならない。これは推測だが、これと同じで甲虫の産卵材には適度な水分が必要で、この時点では、まだ生の状態に近い幹では水分がありすぎるが、細い枝なら甲虫にとっては水分が少ないので産卵は枝の方に集中するのではないかと思う。そう考えると、来年あたりは、多くのカミキリがくるのではないだろうか。
 今日は採集よりも写真の方が主たる目的なので、ここでしばらく定点観測をしてみることにした。2週間前には多数のナカジロサビカミキリがいたが、今日は全くいなくなっている。一番多いのはヒメヒゲナガカミキリで、これは10㎜程のものから25㎜を超すものまで15~16頭位はいる。他にも、ゴマフカミキリとナガゴマフカミキリ5~6頭来ていた。他には、ゾウムシが多く、シロヒゲナガゾウムシ、カオジロヒゲナガゾウムシ、キマダラヒゲナガゾウムシ、ウスモンカレキゾウムシなどが多数だ。しばらく見ていると、エグリトラカミキリが2頭伐採木の下部から出てきた。その内の1頭は運よく産卵を始めたらしく、あまり動かないので、何枚かの写真が撮れた。しかし、敏感で動きの速いトラカミキリの場合は、ここまで近づくのが限度。10枚ほど撮って、使えそうなのはこの2枚だけだった。
 トラフカミキリやクワカミキリの来る大きなクワの木の枝が折れたままぶら下がっていたので、下から枯葉ごとネットに入れて振って見ると、シナノクロフカミキリが採れた。前にも書いたが、この種は他の所では余りいないものなのだが、ここ大池周辺には広く分布している。
 その後、いつものコースの農道を行く。ハムシは多く、特にブドウ科のツル状の植物の葉にカシルリオトシブミ(写真3-5)が多数来ていた。少々早いが、クワガタが出ている可能性もあるので、太いコナラのポイントを探っていくと、昨年、カブトムシが4~5頭来ていた木の裏側の樹液の出ている所に、非常の小型のノコギリクワガタの♂が来ていた。あまりに小さいので、そのままにしておいたが、ここを通る地元の人でも、ここのポイントは気が付かないらしい。池近くの柑橘類の植えてある果樹園にハルジオンに変わってヒメジョオンが咲いていたので、ツマグロハナカミキリでもいないかと探っていくと、普通種のハナムグリの中にヒメトラハナムグリがいるではないか。景信山から陣馬山へのコースで2頭採ったことがあるが、茨城で見るのは初めてだ。しかも、もう15年以上来ている、同じ市内にある小さな里山のヒメジョオンのようなどこにでも咲いている雑草にいるとは思いもしなかった。すぐ飛ぶ上に、飛んでいるとミツバチそっくりなので、一般の人には分からないと思う。
 その後は、ゲンベーヤマ沿いのいつものコースを行く。この辺りはホタルカミキリやビロウドカミキリ、ミドリカミキリもよくいるので、よく見て歩かなければならない。また、太いヤマザクラも多いので、ヤツメカミキリの事も頭に入れておく必要がある。といっても今までは、その中でも特に太い直径80cm程もあるヤマザクラで2頭見ただけだったので、余り期待はしていなかった。ところが、何んとその木の5~6m手前の30cm位の太さのヤマザクラに交尾中のペアがいるではないか。
 今までの経験上、ヤツメカミキリは太いヤマザクラ、しかもごく限られた木にしか来ないとばかり思っていたが、どうもそうでもないらしい。高尾山には比較的に多いが、愛宕山ではたった1本の太いヤマザクラにしか来ない。周りにも多数の同じ太さの山桜があるのだが、来るのはその木だけで、根元付近に3ペアが来ていたこともあある。しかし、今では、愛宕山でヤツメを見たのはこの木だけだ。それも決まった時期にだけペアで来て、根元から30~50cm位のところで交尾し、産卵する。この光景は毎年見ているので、そういうものだとばかり思っていた。しかし、大池で初めてそうでもないらしい事実を見せられた。しかも、その2本先のおなじようなヤマザクラの根元付近(写真3-13)、やはり交尾中のペアがいるではないかこうなると、20年以上も行っている愛宕山での経験が余り当てにならないこととなる。何10年やっていても、やはり虫の気持ちは分からない。
 その後は普通種ばかりで、クワガタやカブトのいるポイントもカナブン位しかおらず、目ぼしいものはいなかった。林を抜け、常磐高速沿いの道を行く。先日来た時、道路へはみ出している木の枝(5~7㎜位のもの)を何本か折っておいたので、それを中心にカミキリを狙う。これらの枝は、木自体が公道にはみ出している上に、本来なら下枝打ちをしなければならないものだけなので、ルール上もマナー上も問題はないものばかりだ。2週間たっているので、葉や枝の枯れ方もちょうどいい状態で、ネットで下から全体を包むようにし、少し振ってやると種々の甲虫が入ってくる。この日はビロウドカミキリ1頭、ヤハズカミキリ2ペアを含む7頭ゾウムシ3種、ハムシ3種、オトシブミ2種が採れたが、ブリーディング用のヤハズのペア1組だけを持ち帰ることにした。
 また、帰り道に偶然シャツに止まったタケトラカミキリを捕らえた。エグリトラに似ているが、斑紋も僅かに違うし、地が黄色なのですぐに区別できる。これも以前は、街なかにもいたが、今はあまり見なくなった。
 最近の園芸ブームで、街なかにカナブン、アオドウガネ、シロテンハナムグリが増えたと書いたが、今年は、特にアオドウガネが多数いる。うちの網戸にもよくとまっているので、5頭程を捕え、ブリーディングを試みている。

 残念ながら、写真の添付はありませんでした。
by yamasanae



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